2012年1月9日月曜日

文章化へ突入!モデル論文の偉大さ~懸賞論文第一回審査前の敗北の巻~

あけまして、おめでとうございます。
1月1日も朝から佐川急便のトラック、
駆け走る青のストライプの制服
を見て、感慨深い気持ちになりました。
みなさん、どうもこんにちは。宅配便班の原です。

私たちは年末の研究室相談でアウトラインを書き上げ、
モデル論文を手に入れたことにより、次のステップである執筆に移ることができました。
前回の相談後、
それぞれ執筆する箇所の分担を決めようと試みましたが、
その際考えなければならないことは、
私たちの論文において何よりケースの描き方が命!ということでした。
足しげく通ったインタビューの情報を盛り込み、
読者が惹きこまれる文章にするためには、少々負担は大きいものの、
日本通運と佐川急便のケースを描く部分は二人とも描くことにしました。
そして、ケース部分以外(導入部分や事例選択など)はそれぞれ分担を決め、
執筆作業に移りました。

年末年始、私は実家でお休みをしながら、
ひたすらに文章化を進めたわけですが…文章を書きながら切に感じたのは、

自分の考えや思いはあっても、実際に文字にしていくことは難しい

ということでした。
アウトラインとして完成していても、
第三者に自分たちの伝えたいことをどう伝えたらいいのか…
考えれば考えるほど迷走していくのです。

しかし、そんな時、救いになったのはやはりモデル論文でした。
※前回のブログで紹介しましたように、私たちのモデル論文は沼上・浅羽・新宅・網倉著の『対話としての競争 ―電卓産業における競争行動の再解釈―』です。

モデル論文の語調や構成を参考にするとだいぶ論文っぽく、
ケースを描けるようになってきたのです。やはり立ち返るべきはお手本ですね。

そして、お正月も終わりに近づいた3日、
久しぶりに相方の浦田とSkype(インターネット上で会話ができるソフト)
打ち合わせをしました。
もちろん、内容は卒論の執筆状況の確認ですが、
お互いに文章化はやっぱり難しいという議論になりました。
そして、お互いに詰まっている部分を見直しつつ、
励ましあいながら、やるっきゃない!書くっきゃない!ということで、
まずはとにかく全体が見えるように構成を立てながら文章を書き進めていきました。

5日、お互いに文章を書き上げ、
統合させようと早稲田近くのマクドナルドで作業をしました。
パソコンの前にへばりつきながら、作業を進めていると、
ゼミのメーリングリストに懸賞論文に関する内容が先生から送られてきました。

「懸賞論文の提出は20日です。そこからバックキャストをすると、1月7日前後 ファーストドラフト(感触をみる)1月14日前後 セカンドドラフト(公式審査)1月17日 最終決定という流れですね」

…このスケジュールで懸賞論文班を決定するそうです。
このメールを見て私たちは顔を見合わせ「あと2日で提出??」と焦りましたが、
何はともあれ、実際に統合させてみると、
なんとなくきれいな流れができたように感じました。

2人で少々ウキウキしていたところ、
「何してるのー?」
と院生の永山さんとマックで遭遇したのです。
永山さんはいつもふらっと現れて、研究のアドバイスをくれるのですが、
ずうずうしくも私たちは7日のファーストドラフト前にぜひアドバイスを!と、
ちょこっと論文を読んで頂きました。

結果は、導入から先行研究までをがっつり指摘されました()
内容としては、アウトラインの段階から懸念していた先行研究のロジックが
やはり文章にしてもつながっていないということでした。

しかし、5日である今、
先行研究の修正に手を出すとケース部分も不完全なままに
ファーストドラフトに突入してしまい、間に合いません。
そこで、私たちはひたすらにケースの精度をあげることにしました。
選択と集中です。

7日の夜から日付をまたぎ、8日の朝をパソコンルームで迎えました。
ケースの部分の描き方はモデル論文を参考にしつつ、
なんとか自分たちなりに描き切ったといえるものが完成しました。
とにかくファーストドラフトで早めに提出し、
早く先生からコメントを頂こうとその日の朝一でメールの送信ボタンをポチ。

一息ついた私たちは帰宅するか、先生のメールを待つか
悩みながら過ごしていましたが、
ひとまず他のゼミ生が書いた卒論のアウトラインのフィードバックを
一時間ほどして時を過ごすことにしました。

そのフィードバックも送り終わり、岐路につこうと
パソコンルームを後にしようとしたところ、メールボックスに先生からコメントが届いていました。ドキドキしながら、メールを開くと…

「一言でいえばケースの記述が冗長?余分?ドキュメントタッチはひとまず忘れましょう。妙に混在しています。1.はじめに、を全面改訂。2.(先行研究)については改善の余地あるが、まずOK。3.(事例の選択)は大幅な加筆が必要。4.(ケースの部分)が悩ましい。本当にお手本を参照したのでしょうか?」

とのことでした。
…なるほど、今日は帰れそうにありません。
私たちは先生からのアドバイスをすぐさま訂正しようと
パソコンの前に座りましたが、オール明けの頭ではなかなか作業が進みませんでした。

そんな私たちは一時間の気分転換を決意し、カラオケへ向かいました()
クリームソーダを頼み、2人でAKBを歌い、
相方浦田のモノマネやら演歌を熱唱する原など…
一時間はあっという間に過ぎていきました。

大きな声を出し、踊りまくってすっきりした私たちは再びパソコンルームへ。
先生のコメントから察するに、
私たちはどうも「本当の意味でモデル論文をお手本にはできていなかった」ようです。

つまり、自分たちの書いた文章を読むと、
分析視点(「~であるとわれわれは考えた」「~だと理解して頂けるであろう」等)と
事実(「~である」とか「~になっている」とか)
が混在して事例を描いてしまったようでした。

確かにモデル論文をみると、
事例では「われわれは~だと考える」という記述は一切なく、
すべて視点はその事例の当事者です。
(私たちの例でいえば日本通運や佐川急便が主語となる記述の仕方をしなければならなかったのです)
また、さらにモデル論文をよく読むと、
分析視点の記述はすべて別の章で述べられていました。

…私たちはここでも模倣の難しさに直面しました。
いくらモデルがあってもそこから忠実に模倣するのはかなり大変です。
深くモデルを見抜き、模倣するためには
失敗してそこから新たにモデルを参照する必要があるのかもしれません。

何はともあれ、その事実を発見した私たちは
今まで混同していた事例の書き方を改め、
分析視点と事実の現象とで章ごと分けて描くことにしました。
ケースを描きなおし、提出すると…

ひとまずケースについてはOKとのこと!!
早稲田に滞在すること、31時間。
ケースに一区切りの目処がついたところで、私たちは帰宅することにしました。

次なる目標はケース以外の記述を詰めることです!
卒論完成までの道のりはまだまだですが、女二人走り続けます!


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